原料:マニラ麻(Abaca)
原産地:フィリピン
加工地:中国
原料はフィリピン産のマニラ麻(Abaca)を裂いて加工したものです。帽子で使う物は帽体・ブレード・生地のものがあります。帽体はアジロ(パラシゾール)や石目(シゾール)編みにしたもの、ブレードは麻ブレード、生地は平織でシナマイクロスといいます。欧米の競馬場を彩る女性たちが被る華やか帽子の多くがこのシナマイクロスをベースに作られています。
染色において漂白は重要なのですが、マニラ麻は純白に漂白が出来るためさまざまな色に染色が可能です。夏用の帽子として一般的に使われています。
糊で型入れした帽子を蒸気を当てながらフリーハンドで形を崩したり皺を寄せたり、平面の生地を部分的に型入れしたりさまざまな表現に使用できます。
名称のシゾールについて
サイザル麻は歴史的にはメキシコ原産のエネケン(henequen)がユカタン半島のサイザル港(Sisal)から出荷されていたことから付けられた名前のようです。エネケンは麻袋に利用され砂糖の輸出とともに世界的に需要があったのですが現在では化学繊維の普及で栽培されていないようです。名称から帽子で使う物もサイザル麻からとばかり思っていましたが、どうやら麻袋の繊維と似ているので名付けられたようです。帽子の材料としてはフィリピン原産のマニラ麻を中国で加工された物が使用されています。
原料:マニラ麻(Abaca)
原産地:フィリピン
加工地:中国